新聞/雑誌からの切り抜き

2015年8月の大和ハウスのPR雑誌から



2012年11月26日の北海道新聞から
















一方、木の根に注目した人もいる。
つるを使った手工芸工房「ラタンハウス」(中央区北一西二四)を営む森川心子さん。
台風が去った後に円山公園周辺を散歩するうち、根こそき倒れた木の根が柔らかで繊細なことに気付いた。
その根で電球の周りを囲むと、やさしい雰囲気の明かりが出来上がった。


直線上に配置
愛犬の楓とともに毎朝、円山を散歩しながら、作晶のイメージを膨らませる手
工芸作家の森川・心子(54)は今、長年温め続けたイメージを形にしている最中だ。
父は釧路・弟子屈町、母は札幌の出身だが、森川は雪がほとんど降らない東京生まれの東京育ち。
老後を札幌で過ごす両親の世話をするため、一九八一年にやって来た。
翌年、円山の一角にアトリエを構えた。
「若いころは自然に興昧斌なかったが、近ごろはこの自然が作晶に影響を与えるようになった」
「寒くて嫌いだった」冬。
でも、楓とともに、雨の日も雪の日も散歩した。
「都会なのに雪の美しさを実感できるのは円山だから」と言い、「冬の美しさをなんとか表現したい」と考え続けた。
それから十年。機は熟した。円山川の川岸に降り積もった雪が幾層にも重なり
合う。春が近くなると、雪が解けだし、つららが岸にかかる。その様子を白い紙とテグスで編み上げ、「樹氷(クリスタル・ホワイト)」と名付けた。
朝日が原生林に差し込むと、光と影の静謐な世界が広がる。
森川はまぶしそうに目を細める。アイデアがまたひらめいた。